おいしい牛肉保存方法
牛肉の上手な冷凍保存と解凍方法
家庭用冷凍庫の温度は業務用より高く頻繁に開け閉めするため、牛肉を冷凍保存する場合は1か月を目安にお召し上がりください。
【小分けにして冷凍する】
届いた牛肉は、必ず箱から出してください。一度に多くの牛肉をまとめてパック(ラップ)するのではなく、必要な分だけ解凍できるように小分けにしてください。解凍後に食べきれず、再度冷凍することのないようにしてください。
【ラップ&パック】
冷凍庫の中は凍った袋などでラップが破れてしまう場合があります。ラップをした後、ポリ袋やファスナー付きのフリージングバッグに入れるとよいでしょう。
【冷凍焼けに注意!】
ラップが不十分だったり長期間保存すると、表面が乾燥または脂肪分が酸化し牛肉の色が変わってしまう場合があります。冷凍焼けといって品質が低下してきた状態ですから、このような状態になる前にお召し上がりください。
【氷水解凍】
氷水で解凍?と思われるかもしれませんがおすすめです。密封できる袋に凍った牛肉を入れ(ラップははずす)氷水に沈めます(浮かないように重しを)。90分~120分程度が目安です。袋に氷の膜が張ってきたら取り除いてください。牛肉を指で押し内部が少し凍っている状態で調理するとよいでしょう。
ステーキとすき焼きについて
ステーキの焼き方マニュアル
「ステーキの表面は焼けていたのに中はまだ冷たかった。」冷蔵庫から出したステーキをそのままフライパンにのせてしまうとこのようにうまく焼けないことがあります。 ステーキは冷蔵庫から出してすぐに焼くのではなく、室温に近い状態に戻してから焼くと上手に焼けます。時間は約20分、夏場はもっと短くても構いません。目安は「さし」いわゆる霜降りの白い色。冷蔵庫から出した直後は素晴らしい「さし」が入っており、ついついこのまま焼いてしまいたいのですが、この白い色が周りの赤身の色になじみ、薄くなった頃が焼き時です。霜降りは脂身ですから、時間の経過とともに溶け、やわらかくなった霜降りは肉全体になじんでいきます。そうなると焦げ防止にもつながりますから上手においしく焼けます。
すき焼きの簡単割下レシピ
すき焼き等を調理する際、鍋にいれる「タレ」を「割下(わりした)」といいます。様々な調味料で「割った」「下地」となるもの、という意味から「割下」というのですが、当店おすすめとして、ご家庭で簡単にできるすき焼き用割下のレシピを紹介します。 用意する調味料はどこの家庭にもある醤油と調理酒・・・実はこれだけでOK!醤油3の割合に対し調理酒2の割合で混ぜるだけでおいしい割下の完成です。もちろん、味には好みがありますので、少し辛いと感じる場合は砂糖を適量入れるかみりんを少し混ぜてみてもよいでしょう。簡単においしい割下の完成です。これに生卵をからめ、ごはんと一緒にすき焼きを食べる!至福のひと時ですね。
知っておきたい牛肉の新常識
高齢者にも牛肉を
加齢とともに健康を意識し牛肉の摂取を控えると、筋力の低下や体調不良の原因となりかねません。牛肉には、たんぱく質の一種「アルブミン」が含まれています。アルブミンは、筋肉の材料となるもので、極端に控えてしまうと不足し、気力や体力の衰え、再生機能の低下など、老化を早めることになります。粗食が長生きするという誤解が浸透しているので、良質の牛肉などたんぱく質の多い食材をバランスよく摂り入れましょう。
牛肉の色について
牛肉を購入しパックから出す時や、冷蔵庫で保存し、いざ食べようと思った時、肉と肉の重なり合ったところがやや茶色に変色している場合があると思いますが、これは牛肉が痛んでしまったわけではありません。牛肉本来の色は、鮮やかな赤色ではなく暗赤色(あんせきしょく)というやや暗い赤色です。暗赤色には「ミオグロビン」という鉄分を含んだ色素があり、これが空気に触れ酸化することで鮮やかな赤色になります。肉と肉が重なったところが鮮やかな赤色ではなくても安心してお召し上がりいただけます。また、解凍後に見られる「ドリップ」という赤い液体も血液ではなくミオグロビンが牛肉内の水分と一緒に流れ出たものです。うまみ成分なので、ドリップが出ないように上手に解凍してください。